コクヨ野外学習センター

コクヨ株式会社 ワークスタイル研究所

コクヨ野外学習センター

概要

コクヨ ワークスタイル研究所のR&D再編におけるオープンイノベーションのトライアル(知見収集、パートナー探索)として、同研究所と黒鳥社がコラボレートしてリサーチユニット/メディア「コクヨ野外学習センター」を設立。リサーチしたものをただまとめるのではなく、そのプロセス自体をコンテンツとして展開するプロジェクトです。


成り立ち

コクヨ ワークスタイル研究所と黒鳥社のコラボプロジェクト「コクヨ野外学習センター」は、コクヨ ワークスタイル研究所所長の山下正太郎さんと黒鳥社の、初めての協働プロジェクトです。
個人や企業の働き方や働く環境について長らく探究されてきた山下さんから、コクヨのR&D部門「ワークスタイル研究所」の今後のあり方について相談を受けたことに始まります。

それ以前も、『WIRED』日本版編集長をしていた頃に西麻布のイベントスペース「KREI SALON」(2017年 閉鎖)で新しい音の楽しみ方を提案するイベントシリーズを開催したり、2018年からスタートした編集者やライターを活気づけるための勉強会「音筆の会」にご協力いただいたりと、かねて若林はコクヨにお世話になる機会があったのですが、本格的な協働はこれが初めてでした。

山下さんからの相談内容には、「メディア運営を企業R&Dの一環に組み込むことができないか」というお題がありました。旧来のオウンドメディアは発信に比重を置き、社内に外部から仕入れたナレッジや温度感を還元する経路を絶ってしまっていると、以前からメディアのあり様について考えてきた若林は、R&Dの一環としてメディア・編集部を設けたいという山下さんの考えに賛同し、「コクヨ野外学習センター = KCFR」という名称で、リサーチユニットとしてオウンドメディアを位置付けた上で、運用を始めました。

100年以上にわたり「仕事」「道具」のあり方について考えてきたこれまでのコクヨの歴史を踏まえて、コンテンツ第1弾として、文化人類学者の松村圭一郎さんをホストに、働くことをテーマにした「働くことの人類学」、バイヤー/method代表の山田遊さんをホストに、ものと消費社会のありようを考える「新・雑貨論」のふたつのポッドキャストのシリーズをスタートさせました。

同ポッドキャストは「JAPAN PODCAST AWARD 2020」のベストナレッジ賞にノミネートされるなど大きな反響を呼び、「働くことの人類学」は、ポッドキャストとして公開した文化人類学者6名と松村さんとの対話、特別編として開催した「〈働くことの人類学〉タウンホールミーティング」の内容、さらに本番組を愛聴してくださっていた小説家の柴崎友香さんと松村圭一郎さんの対談を新たに加え、『働くことの人類学【活字版】:仕事と自由をめぐる8つの対話』として書籍化しました。

また、「新・雑貨論」では、ホスト役をお願いした山田遊さんのセレクトのもと、ユニークな雑貨店・骨董店を訪ね、「もの」というものの不可思議な力を、個性的なゲストのみなさんとのおしゃべりを通して浮き彫りにしました。こちらは、「もの」の面白さに迫るため、動画コンテンツとして公開しました。テーマ音楽を手がけてくださったのは、気鋭のギタリスト岡田拓郎さんです。

また、「働くことの人類学」のテーマ音楽は森永泰弘さんにお願いし、森永さんには、プロジェクトの第3弾として、「耳の野外学習」と題した音響作品の制作もしていただきました。

6エピソードずつ配信した「働くことの人類学」「新・雑貨論」は好評だったことから、第2シーズンを制作し「愛と死の人類学」「新・雑貨論Ⅱ」として翌2021年から配信されました。

また、KCFR名義の書籍として「ファンダム」がもつ可能性に迫るムック『ファンダムエコノミー入門:BTSから、クリエイターエコノミー、メタバースまで』を制作することになりました。この本をつくるきっかけとなったのは、田中絵里菜さんの著書『K-POPはなぜ世界を熱くするのか』で、そこで得たファンダムに関する知見を、当時話題となっていた「Web3」「クリエイターエコノミー」といったコンセプトとリンクさせて論じてみようというのが本書での試みでした。



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