TIGER MOUNTAIN(タイガーマウンテン)

概要
2025年2月14日、東京・虎ノ門の黒鳥社が入居するビルの1階に書店+ギャラリー「TIGER MOUNTAIN」(タイガーマウンテン)をオープンしました。書店スペースでは、1960〜90年代を中心に、優れた装丁/ユニークな編集の本を約3,500冊セレクト。ギャラリースペースではデザインや編集に焦点を当てた展示を行っていきます。店名は、ブライアン・イーノの名盤の由来ともなった中国の革命現代京劇『智取威虎山』から名付けました。
成り立ち
若林がいつかはやってみたいという「厳選した500タイトルの新譜だけを扱うレコード屋」。そのアイデアをベースにして行われた、蔦屋書店と黒鳥社によるポップアップブックストア「五〇〇書店」が「TIGER MOUNTAIN」のきっかけのひとつです。
500冊という限られたラインナップであっても、ある切り口から現在の社会像を浮かび上がらせることができる。そんな店舗の拡張性を実感した若林の、「ある種のメディアとして本屋でもやってみようか」という思いつきから、TIGER MOUNTAINの構想が動き出しました。
とはいえ、実際に店を構えるのは思った以上にわからないことばかりで、多くの方々にご協力いただきました。設計・施工は、若林の大学時代からの友人であり、DIYでつくり上げたレコーディングスタジオ「ツバメスタジオ」を運営する、録音技師の君島結さんに。また、君島さんにご紹介いただいた、演劇などの舞台美術を中心に場の設計・制作を行う「シャルマン」の小駒豪さんにも、サポートいただきました。
空間構成・什器製作には「aso-ko」の高橋義明さん、店舗運営サポートには「SPBS」(SHIBUYA PUBLISHING &BOOKSELLERS)から独立した「Books and Places」主宰の工藤眞平さんにお声がけしました。そして、ロゴなどのアートディレクションは黒鳥社の盟友である藤田裕美さんが手がけています。
「特に物理的な空間設計のことは本当にわからない。今回それがわかった」。若林はそう振り返ります。同時に、ある企画に対して各領域の専門知をフォーメーションするプロセスは、編集に近い行為であるとも感じます。内容とデザインのバランスを考えた選書や本棚への配置は、雑誌特集時に関連書リストをつくる感覚にも似ています。
仕入れのために古本屋や古書市を行脚することが増えた若林。幼少期から古本屋に通って身につけた「背表紙で装丁家を当てる」という特殊能力を、いま存分に発揮しているようです。