音読ブラックスワン

音読ブラックスワン

概要

若林恵が気になる新刊を朗読・音読するポッドキャスト。デヴィッド・グレーバー、レベッカ・ソルニット、ダグラス・ラシュコフ、ビョンチョル・ハン、岡﨑乾二郎、宇野重規、藤原辰史、古田徹也ら気鋭の作家・思想家たちが書く、ビジネス、気候変動、ダイバーシティ、民主主義、Web3、ファンダムなど、さまざまなテーマの書籍を100冊以上取り上げています。


成り立ち

音読ブラックスワンは、当時黒鳥社の手伝いをしてくれていた宮野川真さんによるもので、ガルシア・マルケスの「どのようにして私はものを書きはじめたか」(『ぼくはスピーチをするために来たのではありません』所収)という文章を朗読してみようというのが当初のアイデアでした。これはうまく実現できなかったのですが、その後、早川書房から『コロナの時代の僕ら』という作品が刊行されたことが、プロジェクトが動き出すきっかけとなりました。

この本が刊行されたのはコロナ禍の真っ只中(2020年4月)でした。それを朗読して配信することで、聴く人にとって、普段の文字ベースの情報とは違ったかたちで、情報や言葉を届けることができるのではないか、という目論見でした。音読というと文芸の領域に属するものが多いですが、音読ブラックスワンは、むしろスローなニュースコンテンツであることが意識され、選書も文芸ではなく、ノンフィクションや評論などが中心となっています。

朗読の本数は、2022年の8月に100本を超えました。テーマ音楽は、サウンドデザイナーの森永泰弘さんにつくっていただき、朗読は毎回、サウンドエンジニアの山口宜大さんと若林のふたりで黒鳥福祉センターにて収録されています。