オードリー・タンとの対話:Conversation with Audrey Tang
概要
コロナ禍初期(2020年3月末)のタイミングで、どのメディアよりも早く台湾のデジタル担当大臣オードリー・タンにインタビューを実施。台湾のデジタルイノベーションを後押しする歴史的・文化的背景なども含め、COVID-19対策と新しいデモクラシーのかたちについて話を聞きました。取材の模様は黒鳥社のnote、YouTubeで公開。また、インタビュー音源からメッセージ性の強いフレーズを選び抜き、ヒップホップトリオDos Monosが異色のシングル”Civil Rap Song ft. Audrey Tang 唐鳳”をリリースしました。
成り立ち
『NEXT GENERATION GOVERNMENT 次世代ガバメント:小さくて大きい政府のつくり方』の制作が進むなか、当時AIS(行政情報システム研究所)に所属していた増田睦子さんが、「オードリー・タンにインタビューしませんか」と声をかけてくださり、オンラインでのインタビューが実現しました。
このインタビューは、黒鳥社のnoteに掲載されよく読まれましたが、同時にインタビューの様子をYouTubeにも掲載しました。さらにこの動画の編集を手伝ってくれた宮野川真さんから「音楽もつけたら?」というアイデアをいただき、ヒップホップユニットの「Dos Monos」に相談したところ、あれよあれよと実現し、「Dos Monos – Civil Rap Song ft. Audrey Tang 唐鳳」が生まれました。
こうした一連の流れも面白かったのですが、このインタビューが重要なものとなったのは、これが、のちに宇野重規さん(東京大学社会科学研究所教授)と若林の共著『実験の民主主義:トクヴィルの思想からデジタル、ファンダムへ』のひとつのモチーフとなったからでした。
またここでの対話は、2022年刊行の書籍『ファンダムエコノミー入門:BTSから、クリエイターエコノミー、メタバースまで』の底流ともなっています。