五〇〇書店

五〇〇書店

概要

蔦屋書店と黒鳥社が贈るポップアップブックストア「五〇〇書店」。毎回変わる「店主」(個人、または集団)が、新刊書を中心に、再読したい本も含めて「これから読む本」を500冊選出し(古本はNG)、それを期間限定で販売するプロジェクト。若林恵、岩波新書編集部、チーム『文化人類学の思考法』が選書を担当しました。noteでは、「五〇〇書店」の選書リストを有料販売しています。


成り立ち

六本木のとある飲み屋さんで、音楽レーベルBEATINKの若鍋匠太さんと「レコード屋をやりたいね」という話で大いに盛り上がったことが「五〇〇書店」のひとつのきっかけでした。

そこでのアイデアは、「厳選した500タイトルの新譜だけを扱うレコード屋」というものでした。小売としてではなく、メディアとしてレコード屋をできないかというのが、その根幹にある考えでした。それを「本屋」に置き換え、代官山蔦屋とのコラボレーションとして試してみたのが、この「五〇〇書店」という企画です。

全3回にわたって開催した「五〇〇書店」。初回は若林、2回目は岩波新書編集部、3回目は松村圭一郎さん(岡山大准教授)を中心としたチーム『文化人類学の思考法』に選書を担当いただきました。松村さんには、若林が帯コメントを寄せた『文化人類学の思考法』のプロモーションの一貫としてご協力いただいたのですが、その後、コクヨ野外学習センターのポッドキャスト番組「働くことの人類学」にも多大なご協力をいただくことになります。

松村さんを若林に紹介してくださったのは、『さよなら未来:エディターズ・クロニクル 2010-2017』の編集担当の岩波書店の渡部朝香さんで、渡部さんを通して、岩波新書編集部の当時の編集長の永沼浩一さんもご紹介いただいたのでした。

500冊の書籍を選ぶことは一見大変な作業のように思われるかもしれませんが、選書自体には大した負荷もなく、実際は500冊の本の仕入れと、仕入れた本を店頭に並べることが、極めて骨の折れる作業だった、と若林は振り返ります。本屋さんは体力勝負でもある、と身につまされました。