SOUND & CITY

SOUND & CITY

概要

齋藤精一さん(パノラマティクス)と若林恵が企画する実験的イベントが7年ぶりに復活。〈DAOのための音楽〉をテーマに、ポストコロナ、Web3時代を見据え、これからの合意形成や、コミュニティ内の規範、そしてDAOにおける音楽(家)の役割を、トップミュージシャンと参加者が協働で音楽をつくりながら考えました。


成り立ち

Sound & Cityという企画は、元々、2016年に『WIRED』日本版とパノラマティクスの齋藤精一さんの発案のもと、六本木のアークヒルズで開催された2Daysイベントの名称です。音楽と都市をテーマにtofubeatsさん、Seihoさん、森永泰弘さんなど錚々たるアーティストの方々にご出演いただきながら、トークセッション、ライブパフォーマンス、さらには参加型の音楽ワークショップもある複合イベントでした。

齋藤さんは折に触れてこのイベントを復活させたいと言ってくださっていたのですが、ちょうど齋藤さんが携わる、ファッション&デザインを発信するプロジェクト「TOKYO CREATIVE SALON」で羽田エリアのスペースの一部を利用できる機会を得たことから、晴れて復活したのが「SOUND & CITY 2023」です。

2016年のSound & Cityにも協力いただいたトッピングイーストの清宮陵一さんに企画ディレクターとして参加いただき、「DAOのための音楽」をテーマとして、集団即興を何らかのやり方でアップデートできないかと構想を練りました。

2部構成のうちの第1部では、アーティストの網守将平さんを中心に据え、豪華ミュージシャンらによる即興演奏をご披露いただいたほか、「演者同士はコミュニケーションを取らず、独自の解釈で演奏する」というルールに基づいて、Discord上に書き込まれた情報をもとに、参加者とミュージシャンが連動しながら音楽を生み出していくという実験を行いました。

第2部では、ポッドキャストシリーズ「メタバースえとせとら」のジングルを提供いただいた現代音楽家・HAIOKAさんのディレクションのもと、羽田の現地で参加者が録音した音を会場内に設置されたマイクの前で鳴らし、それをアンビエント音楽として編み上げる「Decentralized Autonomous Orchestra」というアイデアが実験されました。

都市と音の関係は、さまざまな角度から、まだまだ探索の余地がある領域です。継続的なプロジェクトとして持続していくべく、第2弾、第3弾の企画構想が進んでいます。