森ビル:「カルチャーランドスケープの変動」に関する調査・レポート制作

森ビル株式会社

森ビル:「カルチャーランドスケープの変動」に関する調査・レポート制作

概要

森ビルの新しい文化施設の立ち上げにあたり、「カルチャーランドスケープの変動」に関する定量調査およびその結果を読み解くためのグループチャットを実施。若林恵編集のもと冊子形式のレポート(『REINVENTING CITY CULTURE:都市文化の再発明ーカルチャーランドスケープ・リサーチのための方法序説』)にまとめました。


成り立ち

森ビルの開発担当責任者から、これからの文化施設のあり方を一緒に考えませんかと、お声がけいただいたのが、本プロジェクトのきっかけでした。

文化施設というものに対して、ユーザーははたして何を感じているのか。期待値・満足はどこにあるのか。文化施設を支えていた枠組みが、いまどう変わっているのか。それらのことを改めて調査してみることを主眼に、いくつかのリサーチを行いました。

まずはヒアリング。「新しい音楽の学校」の企画を通じて縁ができたロンドンの都市コンサルティングファームSound Diplomacyのほか、文化施設を専門とするアメリカのコンサルティングファームLa Placa Cohenにもインタビューを行い、欧米におけるカルチャーランドスケープの変容について伺ったほか、彼らが採用している調査の仕方などを学びました。

次に、調査会社インテージ協力のもと、「文化とは何か」について、全国の2800人を対象にインターネット調査を実施し、日本の文化受容の現在を見てみることにしました。

さらに、ヒアリングと定量調査から得たヒントを、さらに解像度高めて理解するため、世代、職業、国籍などのグルーピングのもと、ワークショップを開催しました。ヒアリングや定量調査から出てきた気になる言葉の背後にある実感を引き出すことが狙いでした。ファシリテーターを若林が担当し、篠田真貴子さん(エール株式会社)、齋藤精一さん(パノラマティクス)、岡部修三さん(建築家)、ミュージシャンのTaiTanさん(Dos Monos)といったゲストの方々にオブザーバーとして、ご参加いただきました。