IHI:『IHI・ものづくりの未来「魔改造の夜」から考える』冊子編集・制作

株式会社IHI

IHI:『IHI・ものづくりの未来「魔改造の夜」から考える』冊子編集・制作

概要

ネコちゃんのおもちゃや電気ケトルを改造して競技に挑む、前代未聞のものづくりプロジェクト「魔改造の夜」。そこで得た経験を社員と共有するために、参加者のことば、社長による解題、そこから抽出された課題から、IHIが見据えるべき「ものづくりの未来」を冊子『IHI・ものづくりの未来「魔改造の夜」から考える』にまとめました。
黒鳥社では企画から編集・制作までを担当。冊子刊行に合わせて社員向けにイベントも開催しました。


成り立ち

黒鳥社では、2021年6月頃から株式会社IHI 技術開発本部の組織変革コンサルティングに携わってきましたが、そうしたなか、NHK BSプレミアムの番組「魔改造の夜」にIHIが出演したことで、それまで議論していた課題が、思わぬ形で表面化することとなりました。

「魔改造の夜」は、超一流のエンジニアたちがお題に沿って家電や玩具などを改造し、アイデアとスキルを競う技術開発エンタメ番組ですが、IHIは、ここで、東京アールアンドデー、ソニーとともに、四足歩行のネコのおもちゃを使った「ネコちゃん落下25m走」と、改造した電気ケトルの蒸気を使った「電気ケトル綱引き」を競うことになりました。

テーマ発表から1カ月半でマシンの開発を行わなければならないため、IHIが長年の歴史のなかで取り組んできたウォーターフォール型のプロセスでは対応できず、メンバーは初めてアジャイル的なものづくりを経験することになりました。

通常とは異なるプロジェクトマネジメントが実施されたほか、副業制度を利用して参加する社員のモチベーションマネジメント、部署横断的な活動、副業として利用する実験場所の手配、実験時の安全管理と、初めての連続にメンバーは苦戦したのですが、ここに、まさに「なぜ自社の社員がイノベーティブではないのか」という問いの答えが現れていました。「魔改造の夜」の参加メンバーが直面した困難、葛藤のなかに、まさにこれまでの組織課題がわかりやすく、クリアに立ち現れていたのです。

そこで、「魔改造の夜」の開発プロジェクトの全貌を明らかにしつつ、そこで見えてきた課題とその要因、解決のための今後のステップ、IHIがこれから向かうべき方向性をコンテンツとしてまとめることとなり、全社員と共有できるものにするため、冊子および特設Webサイト『IHI・ものづくりの未来:「魔改造の夜」から考える』を制作しました。

さらに、冊子およびWebサイトの完成後は社内向けのイベントを実施し、社員に向けて、参加メンバーの経験や課題感について意見交換を実施しました。